買い手が発注先に求めるのは実績より○○
今回、アペルザのサービス会員向けに、ものづくり産業における買い手と売り手の双方から聞き取った独自アンケート「発注・受注の決め手に関する意識調査」を実施しました。ここで浮き彫りとなったのは、長い歴史のなか紡がれてきた信頼よりもその瞬間のレスポンスを重視する、ドライな本音でした。
一にスピード、二にスピード

買い手担当者が発注先の選定において「決め手」として重視しているのは、「専門的な質問の回答スピードと正確さ」が最多、その次が「見積依頼・納期回答のスピード」となりました。さらに次点は「課題に対する的確な提案力」ですが、「とても重視する」の回答数だけでみれば最多でした。
ここから、提案力が選定の決定打になりつつも、最低条件としてレスポンスの速さが価値につながるという判断軸が見えてきました。提案内容の評価は、買い手の主観が入る側面があります。しかし「レスポンスの速さ」は時間として一目瞭然に数値化できる絶対評価でもあります。社内で説明責任を果たす必要がある買い手にとって、このスピードは最も客観的で扱いやすい評価指標となります。だからこそレスポンスが遅いということは、業務を停滞させる要因として悪目立ちし、失注にも直結するリスクであると言えます。レスポンスの速度は「あればうれしい」ではなく「できてあたりまえ」のものと見なされています。
過去の実績や個人の能力は評価軸として劣後
スピードとは反対に、「過去の取引実績と信頼関係」「業界内での豊富な経験・実績」「営業担当者の商品・市場への理解」は決め手として劣後する結果となりました。古くからの関係性があるから、あの担当者が贔屓にしてくれるから、と選ばれることが少なくなっていることが表れています。
信頼関係よりもすぐその場で価値になるスピード、個人の能力よりも組織としての対応力、このようにドライな目で比較しているとも言えます。ベテラン営業のいわゆる「寝技」に依存していると、それが買い手が求めている対応とはかけ離れていく可能性を示唆しています。
なぜ今、スピードが重視されるか
このレスポンスの速さが過去の実績よりも重視される背景には、近年の構造変化にも起因します。まず、社会の変動要素の増大です。地政学上のリスク、原材料価格の高騰、既存ルールを変えるような技術の登場など、予測しにくい社会情勢の変化にも的確に対応する必要に迫られています。
そのためには、従来のサプライチェーンのなかで継続的な関係を築いていくこと以上に、いかに素早く判断して動けるかが重要視されるということです。
また、WebやAIなどデジタルテクノロジーが普及したことで、売り手と買い手の情報の非対称性は狭まり、買い手が自ら複数の、代替する選択肢を見つけることができるようになりました。回答が遅ければ、待つのではなくその間に他の選択肢に動くことも容易です。
まずは「スピード」に目を向ける
このアンケートからは、買い手が発注先にレスポンスの速さをとくに求めていることがわかりました。もちろんその他、対応品質や経験、信頼関係などが軽視されているということではありません。肥大化していく顧客のリクエストのなかでは、「スピード」はまず目を向けるポイントと言えるでしょう。
今回の「発注・受注の決め手に関する意識調査」では、買い手だけでなく売り手側にも同じアンケート調査をしています。公開中のレポーティング資料を参考資料としてぜひご活用ください!
アペルザDESKで対応スピードを向上
見積・注文の営業事務を自動化・標準化・見える化するサービス「アペルザDESK」。FAX・メール業務を共通化し、自動でデータ作成します。手作業や二重管理の時間を削減し、顧客へのレスポンス速度を改善します。

